両目同時に白内障手術は可能?

両目とも白内障になった場合には、一度の手術で終了した方が、負担が軽いように考えられます。しかし、両目同時に実施するデメリットも。メリット・デメリットを理解した上で、自分に合った方法を選択いただくための情報です。

手術は両目同日?それとも片目ずつ?

白内障は、感覚器である目に対する手術であり、失明のリスクがゼロではありません。また、手術には感染のリスクもあるため、手術時の万が一に備える意味で、片目ずつ手術を行うのが一般的です。

しかし、現在は多くの白内障の手術が実施されており、手術に対する手術に対する安全性もある程度の対策が講じられています。さらに手術時の衛生管理が徹底されているので、両目同時の手術は可能であり、日帰りで実施できる場合もあります。

時間的な負担と失明リスクの兼ね合いにはなりますが、必ずしも片目ずつ手術する必要はありません。

両目同時手術のメリット

両目同時手術のメリットは、手術にかかる時間的・金銭的な負担の軽減です。片目ずつ手術をすると、手術日の間隔をあけるということなので、手術から術後の経過を観察してもらう期間が長くなります。このため片目手術の方が手術や通院にかかる時間的・金銭的負担が増加。通院回数が増えるので億劫になってしまう可能性もあります。

さらに、両目を同時に手術すると、両目の見え方が同時に変わるので左右の見え方の違いを生じにくく、生活上の負担も軽減します。片目のみ手術すると、右目は治療したが左目はまだ白内障ということが起こるので、両目の手術が終わるまでは見え方に大きな違和感が残ります。したがって、両目を同時に手術することで、患者の負担を抑えられる可能性が高いと言えます。

両面同時手術の
デメリット

両目を同時に手術するデメリットは、見え方や視界が一気に変わることに対する違和感と手術後の度数ずれの懸念、両目の失明リスクの増加です。まず、両目を同時に手術すれば、当然一度に白内障は改善できますが、手術前の見え方から全く違う見え方に変わってしまい、手術当日はぼやっと見えることや違和感があるなどが起こります。

また、眼内レンズは一度挿入するとその交換は困難で、度数のずれがあった場合には調整ができません。その点、片目ずつ実施すれば、手術後の片目の見え方を確認した上でもう片方を調整可能。両目ともに予定していた見え方と異なるという状況を回避できます。また、ごく稀ではあるものの、手術時に感染などが起こった場合、両目同時に手術をしていると全盲になるリスクが考えられます。

まとめ

白内障の手術を両目同時に実施することは可能です。両目同時にすれば時間的・金銭的な負担を軽くできるので、患者にとってもメリットがあります。しかし、稀ではあるものの術後感染や、度数違いにより満足のいく結果にならない等、両目同時手術の方が高リスクです。一生使う目だからこそ、両目同時と片目ずつの手術のメリット・デメリットを医師とも相談し、自分に合う方法を考える必要があります。

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